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「嫌われ松子の一生」 [映画]

映画館を出てからも

 「まげて、のばして、お星さまをつかもう」

劇中に何度も繰り返されるこのフレーズがアタマの中でリピートしていた。

松子は自分の中にあるお花畑から抜け出せなかった、
いや抜け出そうとしなかったのかな?
ダメな男を王子だと思って信じて、裏切られて、傷ついて、
それでもまたダメな王子と出合って。

松子は強いね、
自分よりそんなダメンズを大事にして。
私はちょっとの歪みや裏切りならがまんもできるけど、

 「殴られても殺されてもひとりぼっちよりはマシ」

なんて思えないから。

クドカン演じる文豪もどきと同棲し、
弟に金を無心して勘当されたあたりから涙腺緩みっぱなし。

全編を通して甥っ子に松子の過去を振り返させる演出の勝利でしょう、
序盤で松子の堕落(というか墜落)の人生が殺されて幕を閉じることがインプットされるから。

榎本明の演じる昭和の無骨なオヤジもよかった。
日記の最後に記す

 「松子から連絡なし」

の文字に涙腺が緩んだよ。

刑務所のシーンでは
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を彷彿とさせるものがあった、
機械的に動く感じとか工場の音とかね。
まさにミュージカルだった。

近所の川辺で福岡を想いボーッとする失郷者の感じ、
せつなかった。

ただ、
演出にちょっと疑問。
終盤の人生、アパート暮らしの彼女はどうやって生活費を捻出していたのかな?
光GENJIのコンサに行く経費とか…
それまでは自分の身体でお金を稼いでいたりしてたけど、
仕事もしないでひきこもって「お肉の女王様」になってた。

普通だったらアパートで野垂れ死にだよ、
生きていくためのリアルがなくなって残念だった。

でも、
映画の良さには変わりなし。

ひとに「何か」をしてあげて、
墜落してもハッピーな松子っていいね。


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コメント 2

くるる

うん私も疑問だった
>終盤の人生、アパート暮らし
どなんだろね・・・今更ながら。

>「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
オマージュかなってぐらいだよね♪

ねーねー『恋人よ』で泣かなかったの〜〜?
by くるる (2006-06-11 23:19) 

All-Tone

ようやくblogが書き込みできるレベルまで復旧しました。

うっ、
「恋人よ」っどこ?
すんません…

そのうち教えて頂戴。
by All-Tone (2006-06-15 22:12) 

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